こんにちは。いよいよ暑くなってきて夏本番ですね。
オリンピックTokyo2020も無事開始されて、日本では様々な競技、スポーツでメダルをとり
メダルラッシュに沸いています。今回はそんなアスリートの人たちの
疲労回復方法について、5つの視点から探っていくことにしました。
Table of Contents
スポーツの疲労回復~入浴編~
スポーツをしてスッキリしたけど、疲労も大きく汗もたくさんかいている。
そんな時は入浴をしてさっぱりしたいですよね。
そこで今回は入浴の観点からみてみることにしました。
スポーツと疲労の関係について
その前に、まず、スポーツをする人で、疲労を定義したとき、全力で頑張っているのに、
パフォーマンスが落ちてくるということは、どういうことと思いますか。
それがまさに、疲労ということではないでしょうか。
そして疲労には主に2つのタイプがありました。
例えば選手が1キロメートルを全力で走った時、1回目は3分で走れたのが、2回目は
3分5秒、3回目は3分10秒というような記録がでてきたとき、そんな場合に例えられます。
そして、この一過性の疲労が長いスパンで蓄積すると、慢性の疲労となって、これも
パフォーマンスを低下させる原因の一つとなります。
例えば、プロのサッカー選手でも、シーズンの半ばを過ぎると、動きが悪くなったり
走る距離が減ったり、キックの正確性が落ちることがあるのです。
そしてこれを例えたものが慢性疲労です。
スポーツで疲労したときの身体の状態
スポーツでの肉体の疲労を車に例えるとガス欠状態になります。
エネルギーが十分に供給できず、筋肉が動かなくなる状態です。ですが、人間の場合
運動のタイプによってエネルギー源が違います。
今回は、特に激しい運動の場合についてです。
短時間に激しい運動をするとき(短距離走など)は、酸素を取り入れて燃焼するには
エネルギーが足りません。
そんな時は、筋肉中にある炭水化物(グリコーゲン)を分解することで、自らエネルギーを
生み出すのです。
そしてこの分解で発生するのが疲労物質である乳酸になります。
乳酸は名前の通り、酸性なのですが、人間の身体は中性~弱アルカリ性に出来ているため、
体内を部分的に酸性に傾けてしまうのです。
そうすると、様々な身体の仕組みがうまくいかなくなります。どんなことが起こるか
というと、例えば、筋肉に指令を出す神経の伝達が上手くいかず筋肉に力が出せなくなったり、
体調が悪くなって吐き気をもよおしたりしてしまいます。
人間の体の仕組みってそんな風になっているんですね。
ですが、悪いことばかりではなく、乳酸を運動中や運動後にそのままエネルギー源と
して利用できたり、他の物質に変換する仕組みが明らかにされてきたのです。
スポーツにおける入浴の役割
一過性の疲労を毎回積み重ねて慢性疲労に陥らないように、そして体力トレーニングで
受けた疲労を回復に持っていくために、上手な疲労回復はスポーツをする人にとって
重要です。
そしてこの時に重要になるのが血液の流れになります。
食事で摂取した栄養を、ダメージを受けた筋肉まで運んでくれるのが、血液の仕事です。
また、乳酸を中和しダメージを受けた場所から必要とされる場所に運んでくれるのが
血液です。
それを簡単に出来るのが、体温をあげて血液の流れを促進してくれる入浴になるのです。
そして、入浴は「睡眠」にも良い影響を与えてくれます。
入浴は毎日自然にするものなので、そんなに簡単に効果が望めるとしたら嬉しい
ですよね。
スポーツの疲労回復~睡眠編~
人間は1日24時間に活動期と休息期のリズムを持っているのですが、入浴することで、
休息期に入るリズムを作ることが可能になります。
精神的にもリラックスし、睡眠にうまく導入できれば、目覚めも快適でリフレッシュ感が
高まることにつながります。
この入浴することで快適な睡眠につながることは嬉しいし、何よりです。
引用元:順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科
運動生理学研究室 内藤久士 教授
スポーツの疲労回復~食事編~
運動後の身体は、エネルギーを使い果たしてビタミンやミネラルも失い、特に筋肉は
壊れて消耗している状態です。そんな状態の時に、筋肉量を増やしたいからと
タンパク質をメインに補給するのは危険になります。
何故なら、エネルギーが不足したままでは、さらに筋肉の分解を早めてしまうことに
つながるからです。
筋肉を作るタンパク質、エネルギー不足を補給する炭水化物。さらにビタミンや
ミネラルを適度に摂取し、しっかり身体を休めることが、身体作りには大切に
なるのです。
運動後の疲労回復に適した食材
エネルギー不足を補給するご飯やうどん、イモ類とともに、良質なたんぱく質を含む肉や、
魚、卵、乳製品、大豆食品を積極的に摂ると良いようです。
中でも疲労回復に適した食材は鶏むね肉です。
鶏むね肉はイミダペプチドというアミノ酸を含み、疲労で傷ついた細胞を回復させて
くれます。またビタミンB群も豊富で、食べ物の吸収を高めてくれ代謝のアップに
つながります。
運動後はたっぷりの汗と共にカルシウムも不足しており、筋肉がけいれんしやすくなっている
状態です。そんな時に取りたい食材はチーズになります。
チーズはたくさんのカルシウムを含み、少量でもカルシウムを摂れるのが魅力になります。
チーズはあの小さいサイズの中に栄養素がギュッと詰まっているんですよね。
そしてそんなカルシウムの吸収をアップさせてくれるのがビタミンDを含むキノコ類に
なります。特にマイタケに多く含まれているので、チーズと一緒に摂ることが
おすすめになります。
キノコは個人的に大好きです。カロリーもないのに豊富に栄養素が含まれていて
嬉しい限りです。
スポーツの疲労回復~飲み物編~
では次に、運動後の疲労についてどのような飲み物が良いか、おすすめを挙げてみました。
疲労回復が期待できる栄養素について
柑橘類に豊富に含まれ、またエネルギー代謝に必要な栄養素です。
エネルギーの生成をスムーズに行うことで、疲労をためにくくすることができます。
ミネラルなど身体への吸収率が低い栄養素と一緒に摂ると、身体への吸収率が上がる
「キレート作用」があります。
レモンに多く含まれるクエン酸にはカルシウムを溶けやすい力があり、これを
指します。
必須アミノ酸のバリン・ロイシン・イソロイシンの総称になります。
運動前・運動中に十分な量を摂取することで、運動中の疲労を軽くする効果が
みられます。
運動後の摂取には筋肉の合成を促し、疲労回復にもつながります。
よくスポーツをした人が運動後にアミノ酸飲料を飲んでいますよね。
ゼリータイプもみかけます。
体内の糖質をエネルギー源にして使用する際に不可欠な栄養素になります。
糖質は脳や神経系のエネルギー源です。
充分なビタミンB1の摂取は体力的なものに起因する疲労だけでなく、精神的な疲労
(イライラする・疲れやすい)にも効果があります。
白血球の働きを活性化し、免疫力を高める効果があります。
疾患予防や抗ストレスホルモンの合成などにもビタミンCは不可欠です。
吸収率の低い植物性由来の鉄分の吸収率を高めると共に、赤血球でのヘモグロビン合成を
促進するため、貧血からくる疲労を改善してくれます。
そして、たんぱく質からコラーゲンを合成する働きは疲れの解消にも効果的です
オレンジジュース
クエン酸・ビタミンCが手軽に補給できる代表的な飲み物になります。
疲労回復のためには果汁100%のものがおすすめです。
また、トレーニングで損失しやすいカルシウム、鉄などを補給する際にもビタミンCは
不可欠な栄養素になります。
ビタミンがたっぷり入ってて子どもたちからでも気軽に飲めるオレンジジュースも
また格別です。
トマトジュース
トマトの赤い部分には「リコピン」と呼ばれる強い抗酸化作用を持つ栄養素があります。
紫外線の影響や身体の内外からのダメージを防ぎ、身体を疲労から守ることができます。
運動前や運動中のトマトジュースの摂取により運動後の疲労が軽減される効果もあると
いわれています。
牛乳
ビタミンB群やカルシウム、鉄、たんぱく質など、牛乳は多くの栄養素を含む
バランスの良い飲み物です。カルシウムの消化吸収を助ける乳糖やカゼインホスホ
ペプチドなども含まれていて、乳脂部分には胃粘膜を保護する役割もあり胃の働きを
助ける役割もあります。
多くの栄養素を含んでいる牛乳、以前体力仕事をしてた時無意識に飲んでいました。
今思えば体に必要な栄養素を吸収してたんでしょうね。
豆乳
牛乳と同様たんぱく質が補給できます。糖質をエネルギーに変えるビタミンB1を補給
したい時には大豆が原料となる豆乳を選ぶことが効果的になります。
豆乳はまた少し味が牛乳とは違うので、個人的にはコーヒーと合わせてソイラテで
飲むのが好きです。
甘酒
別名、「飲む点滴」とも言われていて発酵過程で作られるビタミンやアミノ酸が豊富
になります。米麴由来のでんぷんが乳化された天然の甘さは体内への吸収が良い
エネルギー源となって疲労回復にとても効果的です。
選ぶときはなるべく砂糖が添加されてないものを選ぶのが良いでしょう。
緑茶
緑茶には神経系の疲労回復、代謝活動をする効果があります。
運動後に飲用した場合、副交感神経に優位にし、疲労感・注意力が改善されるという
研究結果がでています。
そして、肝臓での糖質・たんぱく質・脂肪の代謝を促進すると共に、疲労物質である
活性酸素が肝臓に与える負担を緑茶に含まれるカテキンの抗酸化で緩和する役割が
あるのです。
運動後に飲む緑茶は格別ですよね。カテキンも多く含まれていて美容にも良いし。
まさに一石二鳥です。
スポーツの疲労回復~グッズ編~
スポーツをした後は爽やかな気持ちになれますが、その分疲労も蓄積されてしまいますよね。
今回はそんなスポーツ後に疲労を回復してくれるグッズを5つ紹介しようと思います。
- テニスボール・ゴルフボール
- ストレッチポール(フォームローラー)
- 氷嚢
- フォームローラー
- 3Dコンディショニングボール
テニスボール・ゴルフボール
まず、手軽でおすすめなのが、「テニスボール」や「ゴルフボール」になります。
テニスボールは適度な弾力性と柔らかな肌触りによってベストな圧迫を得れる為、セルフ
マッサージに最適です。
自分で行うのが難しい場合も、腰部やハムストリングス、臀部などのマッサージに
使用すると効果的に使用できます。
強い刺激が欲しい人はゴルフボールがおすすめです。
疲れている部分に対し、ピンポイントで刺激することが可能になるからです。
特に肩甲骨周りや足裏のマッサージに活用すると効果的です。
携帯用にも便利でお手軽です。
持ち運びに便利で、ピンポイントでちょうど良い刺激をくれるアイテムは
必須ですよね。
ストレッチポール
ストレッチポールとは、円柱状の長い丸太のようなもので、仰向けで寝ることにより、
体幹部を中心に様々な筋肉の緊張を和らげてくれるものです。
ストレッチポールの上に背骨に沿って横になると、頭(後頭部)、背中(胸椎)、腰(仙骨)が
ストレッチポールに接地します。
この姿勢で両腕、両足をだらんと脱力させると、筋肉のバランスを整える効果につながります。
筋肉は、日常生活のクセ(足や腕を組んだり、いつも同じ肩でカバンを持ったりするなど)により、
気づかない間に「前面・後面」「左側・右側」「上半身・下半身」の筋肉バランスが崩れていたり
するため、左右対称の姿勢を気づくのが難しくなっています。
そんな時にストレッチポールに乗って正中線上に身体を位置し、その姿勢で色々な動作を行います。
これによって筋バランス、関節の可動域や機能、感覚を整える効果が高まっていくのです。
身体の中心のことを「正中」その正中を通って頭のてっぺんから身体を左右に2分する軸の
ことを指します。
正中線上に、身体を保持することにより左右対称の状態を作り出すことができます。
氷嚢(ひょうのう)
スポーツはケガがつきものになります。そんな時に、氷嚢は欠かせないグッズです。
足関節の捻挫をはじめ、打撲や肉離れなどの筋肉の痛み、使い過ぎによる関節の痛みや
炎症など幅広い症状に対してアイシングは有効になります。
氷嚢が一つあれば、氷を入れてすぐに冷やすことが可能になります。
例え炎症がないにしても、練習や筋トレで酷使する部位に対し日頃からアイシングを
習慣づけることにより、痛みを和らげたり疲労回復を早めることにつながります。
フォームローラー
フォームローラーとは、円筒系の柔軟性がある素材でできているマッサージ器具になります。
「筋膜リリース」と言って、全身を覆っている筋膜のねじれやよじれを解消して、筋肉の
動きの回復などを促すことができます。
フォームローラーは筋膜をほぐし、血流が良くなるため、トレーニングや練習で溜まった
乳酸などの疲労物質をスムーズに循環させることが期待できます。
筋膜でねじれやよじれがある状態で、日々の生活を送っていると動きが制限されてしまうため、
その状態でプレーしていると他の筋肉や関節にまで負担をかけ痛みがでてくるので注意です。
3Dコンディショニングボール
これは振動でマッサージすることができるボールになります。
身体の気になる部分に押し当てることで、硬くなった筋肉がほぐれる作用があります。
フォームローラーでほぐしきれないところにピンポイントでアプローチすることが
できる便利なグッズになってます。
まとめ
今回、5つの視点から探っていきましたが、いかがでしたでしょうか。
ではどの観点からみたか振り返ってみましょう。
スポーツの疲労回復方法について
- 入浴編
- 睡眠編
- 食事編
- 飲み物編
- グッズ編
入浴、睡眠は普段から当たり前のように生活しているそれだけで疲労回復に効果につながる、
これからも大事にしていきたいところです。
食べ物、飲み物、グッズなども少し意識してみるだけで結果が大きく変わっていきそうな
ことが分かりました。
自分の身体をいつまでも大切にしたいですね。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
やよちについて:私はバレーボールの指導者としても選手としても全国大会経験の元中高保健体育科教員。詳細はプロフィールへ。勝てない暗黒時代の長く続いた初心者チームを最下位の集まるトーナメント戦で二年連続決勝進出へ。選手が練習を主導し私が戦術を練る役割分担をすること1年。戦術は初心者チームにマッチしやすく得意分野は選手の意欲を掻き立てるメンバーチェンジ。
やよちについて:私はバレーボールの指導者としても選手としても全国大会経験の元中高保健体育科教員。詳細はプロフィールへ。勝てない暗黒時代の長く続いた初心者チームを最下位の集まるトーナメント戦で二年連続決勝進出へ。選手が練習を主導し私が戦術を練る役割分担をすること1年。戦術は初心者チームにマッチしやすく得意分野は選手の意欲を掻き立てるメンバーチェンジ。