こんにちは、やよちです。
やよちについて:私はバレーボールの指導者としても選手としても全国大会経験の元中高保健体育科教員。詳細はプロフィールへ。勝てない暗黒時代の長く続いた初心者チームを最下位の集まるトーナメント戦で二年連続決勝進出へ。選手が練習を主導し私が戦術を練る役割分担をすること1年。戦術は初心者チームにマッチしやすく得意分野は選手の意欲を掻き立てるメンバーチェンジ。
テレビ中継や指導者から、「エース」という言葉が出てきますが、バレーボールのエースナンバーやエースについて、あいまいなことがありますよね。
例えば、エースナンバーは一体何番?とか、エースってどういう選手を選ぶの?などといった悩みお応えしていきますね!
2021年5月、東京オリンピックを前にバレーボールのテレビ中継が始まりましたね。
スポーツって現場でみるのも楽しいのですが、テレビ中継で解説を聞きながら観るスポーツはとっても勉強になりますよね。
今はコロナで直接会場には行くことができませんが、録画して気になるところは何度も見直したりして、経験値として蓄積していきましょう!
さて、そこで解説や実況から名前がよくでてくるエースの存在ですね。
ここではエースについての疑問を書いていきたいと思います。
読破後に得られるもの
- 背番号の付け方のパターンを知ることができる
- バレーボールのエースについて深堀りできる
- エースを誰にすればいいかのヒントになる
- エースの行動を細かく観察したくなる
- エースの育成の参考になる
- エースが怪我したときの対処法
Table of Contents
バレーボールのエースナンバーは何番なの?
結論から言うといわゆるエースナンバーというのは、ルール上正式に決まっていません。
これは、背番号の付け方にも関係してくることなのです。
そもそも指導者の背番号へのイメージがあってのことだと思うのですが、過去に私が出会った監督は野球出身のバレーの監督でして、1番はとにかく攻撃的な選手を選んでいました。
きっと、野球でいうピッチャーのイメージだろうと勝手に想像していました。
というのも、非常勤講師時代は学校を転々といたしますので、その部活動の伝統もあるかという配慮と好きな番号でプレーしたい選手も中にはいますのでそのようにしていました。
では、背番号の付け方にはどういったパターンがあるのでしょうか?
背番号の付け方例
背番号の付け方というのは指導者の考え方によって様々です。
そこには指導者の意図があることがあり、多くは選手へのメッセージが込められていることが見受けられます。
私の経験上ですが、
- 身長順
- 学年名前順
- スターティングメンバーのサーブ順
- 指導者独自のこだわり
- 選手に決めさせている
- 試合毎に番号を変更している
このようなパターンがありました。
過去に、背番号の付け方で一年生の保護者からクレームが来たことがあります。
内容は、「なぜ2番でないのか。わが子はセッターをしてきて、ずっと2番だったのに今回そうでなくてとても残念がっている」とのことでした。
この時は私が名前順に決めていたので番号には特にメッセージ性もなかったのですが、そういうこともありました。
話を戻しますと、エースナンバーを一般的なサーブ順で背番号をつけた場合は、ローテーションの関係上、1番と4番といわれています。
その他、やはり昔からの関係で4番がエースというイメージが強い傾向があるようですね。
バレーボールのエースについて
エースって試合中一番多くトスが上がってきて、スパイクを決めた後はコートの中で主役になれて、チームメイトが駆け寄ってくれて喜びあってとっても憧れますよね。
しかも、チームのレセプションがセッターに返らず、サービスエースなどで連続失点をしているとき、エースにトスが回ったら必ず点数を取ってくれると、もう格好良すぎですよね。
ここではバレーボールのエースについて様々な角度から考えていきます。
次の章を読んだ後に得られることは、
- 信頼されるエース
- 絶対的な存在のエース
- エースの育成
- エースの影響力
です。
エースの定義は?
誰もが憧れる存在感のエースを決めるにはどうしたらいいのか、そのエースの定義について考えてみます。
エースとは、ズバリ、
だと考えました。これが理想のエースでありますが、経験上、チーム事情でそうでない場合も往々にあります。
しかし、絶対的に変わらないことは、攻撃で点数を取ってくる選手ということでしょう。
エースにふさわしい選手とは?
- 「君がエースだよ」と選手に指名したはいいけど、エースはどいう選手がふさわしいのか?
- エースの適性を持った選手はいるのかどうか?
チーム作りを始めた時に、選手を眺めて悩むことってたくさんありますよね。
わたしもチーム作りでチームのエースがいないときには本当に苦労しました。
なぜなら、エースがいないと苦しい場面で切り抜けられず、連続失点を大量にして結局負けるという事態に陥り、コート内が不穏な空気になっていくのです。
それに、得点源がいないと点数の獲得方法が「相手のミス」頼りになってしまいます。
ミスしないチームとの試合は、点数が全く入らないし、そもそもサーブが打てないからローテーションもできないということになりました。
指導者としてもつらい試合でした。
そんな事態を回避していくためにも、エースを育てていくことが肝要です。
これから、エースになるにふさわしいその選手像について書いていきます。
試合でエースが点数を取ってくれ、どのような苦しい場面でもどんな乱れたトスでも嫌な顔をせずに頑張ってスパイクを打ってくれたら、チームメイトはどれだけ心強いでしょうか。
また、コートの中でミスが続いたときにはエース自らプラスの言葉をかけあえる選手であれば、チームメイトはみんな、
と思うことができるはずです。
反対に、いいトスしか思い切って打ってくれず、トスが乱れたらフェイントやスパイクを打たずに返球していたらチームメイトはどのように感じるでしょうか?
バレーボールのエースの行動は、一挙手一投足がチームへの影響があります。
ですので、エースにふさわしい選手とはチームメイトに信頼される存在であることです。
それは一日で積み上げられるものではなく、日々の行動・言動からチームメイトに認めてもらう必要があるのです。
エースの育成はどうしていくの?追い込まずにエースを育てる方法とは?
そうは言っても、人間ですからはじめからスパイクで点数を取れて、精神的支柱になれる信頼の厚い選手という存在がチームにいるわけではありません。
そこで指導者は、エースを育成していく必要があるのですが、一朝一夕で育つ話ではありませんね。
- ポイントゲッターとしては適任だが、重要な局面で引く性格の選手はいる
- 性格や気質は精神的支柱でもポイントゲッターとしてはプレーが未熟
- 精神的支柱はいる、ポイントゲッターもいるが二人でようやく一人前で…
はじめからエースがいる場合はいいのですが、そうでもないことが多いです。
特に初心者にちかければその傾向は強いですね。
そこで、指導者は育成をしていくことになるのですが、時代としても子どもの気質的にも、精神的にも体力的にも追い込むには限界があり、叱責をを繰り返していると意図しないところで選手が自然にやらされている環境になってしまいます。
私の理想としては選手に自分の意志でエースやレギュラーになりたいと思って努力してほしいので、自主的に活動する方向になるように指導法を改善しました。
エースの育成
ここでは余計なことで叱らずにエースを育成する方法をご紹介いたします。
指導者も選手も無駄に精神をすり減らさずに成長ができる方法です。
ではまずはじめに、育成にあたり
- 期待の選手を精神的・肉体的に追い込む
- 期待の選手が育っていない間に一人をその選手をエースと決めてしまう
1については、選手のキャパがあるので追い込み方に注意が必要です。
あまり期待しすぎると重たくなって、楽しいより義務になり退部を考えてしまう選手もいます。
特に、長身で指導者が熱心に勧誘した場合などは要注意です。
2については、育つ前に決めてしまうと本人も周りも不満がでるリスクがあるります。
エースになるための競争の機会を設けることがよいでしょう。
実際の実践例
では、どういう方法で育成すればベターなのか、私の実践例でお話しします。
- エースポジションは、その日の調子で決める
- エースポジションの選手の調子が悪ければ調子のいい選手と交代する
1と2を繰り返していくと、何かのきっかけなどでエースの頭角を現してきました。
いわゆる、エースポジションをかけてポジション争いをさせる形になります。
やはり、人間心理としては、エースポジションに入れるかもしれないとわかると頑張りますし、そのチャンスがないと諦めやすくなります。
誰にでもチャンスがあるということを指導者がメンバーチェンジとミーティングで表現していくことです。
外されたほうはもちろん悔しいし、入れたほうはきっと喜んでいるはずです。
その所は観察をしっかりしておいて、フォローなりは必ずしてくださいね。
絶対的エースになるには?
- エースは育ってきたけど、もう少し成長してほしい
- 苦しい時にエースが決めきれない
などの悩みって絶対出てきますよね。
エースの力がチームの戦績といわれるほど、エースの存在は大きいです。
エース候補の選手が育ってきたら、エース育成の仕上げに取り掛かりましょう。
そのために、ハイセットを打ち込む練習をしましょう。
つまり、
ハイセットを相手コートに打ち込んで点数を取れる選手になること
です。
チームの苦しい時は、だいたいレセプションがセッターに返らなくて、スパイクを弱く返すだけになりがちです。
ですが、こういう時にスパイクを打ち込んで点数を取ってきてくれたら心強いですよね。
チームによっては、いわゆるコンビ練習は行わずハイセットの練習ばかりしているチームもあります。
このハイセットで得点できるようになったらエースとしての存在感も信頼度も一気にアップすることでしょう。
バカタレ~
試合前にエースの怪我、どうする?
チームの仕上がりがいい時に限って、試合前にエースがけがをしてしまうケースがありますよね。
わたしもたくさん経験しました。
指導者はそういうとき、本当に困ります。
チームの指揮は下がるし、戦力はガタっと下がるし。
ということで、そんなときの対処法をお伝えしていきます。
対処はこれがベスト
本当に悔しい思いの中、この記事にたどり着いている指導者や選手がおられると思います。
怪我に関しては、最近いろいろな価値観が生まれていますよね。
高校野球の連戦におけるピッチャーの投球数制限なんかが有名だと思います。
その他、怪我した後の選手の起用問題ですが、無理して起用した場合のリスクが一部叫ばれている時代です。
結論から言うと、
今居てる選手で全力を尽くすしかない
この令和の時代だからこそ断言します。
理由は、やはり怪我した選手が大切だからです。
もちろんチームも大切です。
でも、一人の選手を大切にすることを指導者が教えていくいい機会だと思います。
もちろん、痛み止めを打って怪我したエースを起用することは否定しません。
しかし、怪我した選手に無理させることで後にその弊害を引き寄せる事態にもなりかねません。
例えば、怪我の後遺症なんかは選手生命を奪いかねないし、一度でも事例を作ってしまうとそれが慣例化してしまってチームの常識になってしまいかねません。
一人一人を大切にすることも、指導者として示してほしいですね。
相手を大切にすることで、信頼関係が深まるともいわれています。
その他メリットもあります。
エースが怪我したら、違う選手がエースになるわけですが、新たなエースを育成するいい機会になります。
こういうきっかけで開花する選手もいますので、今回は試合の勝敗はもちろんベストを尽くしますが、チームメイトの成長にも期待ができるきっかけになるでしょう。
怪我のリスクに備えて今からできること
レギュラーメンバーが、試合直前にアクシデントがあることは大いに考えられます。
そのために指導者は備える必要があります。
それは、選手の層を厚くしておくことです。
つまり、レギュラーメンバー固定でチーム作りをしないことです。
エースが怪我したとき、エースの変わりになる選手を育てておくことです。
そのためには、日ごろからメンバーチェンジやスタメンの入れ替えをして、控え選手の経験値を上げておくことです。
「試合は最高の練習」といわれています。
試合にでないと上達も遅いし出ることでモチベーションが上がります。
強豪校や初心者チームでも実施可能な方法ですので、始めは抵抗があるかもしれませんが、メリットの方が多いのでお勧めです。
怪我のメリットデメット
怪我をすると努力してきた選手が可哀そうですし、チームの士気も下がりますね。
しかし、怪我にはメリットもあります。
怪我をして、その間にトレーニングに励み怪我の前よりいい身体になって復帰という選手もいてます。
テレビでよく目にするプロ野球選手なんかは、怪我したあとは「肉体改造」とかいって一回り大きな身体で復帰される方もたくさんいます。
怪我をすることはあまり望ましいことではありませんが、怪我をすることのメリットとデメリットがあります。
- 自分の身体と向き合える
- リハビリやトレーニングの知識を得られる
- 練習を客観的に観察できる
- 怪我していない部分を使って練習できることをがわかる
- 怪我でのデメリットを知ることができる
- 控えの選手を育成できる
- 一つの怪我から他の損傷へ影響がある可能性がある
- チームの士気が下がる
デメリットについては、使い過ぎなのかフォームに問題があったのか、もしくは安全面での配慮が足りなかったのかの検証は不可欠ですね。
いうまでもありませんが安全面については、常日頃から細心の注意をしておく必要がありますね。
まとめ
最後まで読んでくださりありがとうございます。
まとめると、
- エース番号は決まっていない
- 背番号の決め方は指導者の意図が込められている
ということでした。
他の指導者のお仲間に、背番号の付け方などの話題をふるのもいろいろ勉強になりそうですね。練習試合のお昼休みにでも話題にしてみてください。
こちらはユーチューブでエースの育成について話しています。
やよちについて:私はバレーボールの指導者としても選手としても全国大会経験の元中高保健体育科教員。詳細はプロフィールへ。勝てない暗黒時代の長く続いた初心者チームを最下位の集まるトーナメント戦で二年連続決勝進出へ。選手が練習を主導し私が戦術を練る役割分担をすること1年。戦術は初心者チームにマッチしやすく得意分野は選手の意欲を掻き立てるメンバーチェンジ。
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私はこれで隙間時間の読書量が増えました。
手軽に冊数読めるので知りたいことが手に入ります。